【開催終了】
第8回オープンセミナー
「データ利活用新時代 ―限定提供されるデータの
保護が拓く新しいデータ利活用の世界-」
主催:営業秘密保護推進研究会
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたび営業秘密保護推進研究会では、第8回オープンセミナー「データ利活用新時代 ―限定提供されるデータの保護が拓く新しいデータ利活用の世界-」を開催することとなりました。
企業内に蓄積されている価値あるデータとしては、秘匿するもの(営業秘密として管理するデータ)、創作性が認められるもの(例えば写真や音楽などのコンテンツ)に加えて、企業間で複数者に提供や共有されることで、新たな事業の創出や、サービスや製品の付加価値向上につながる可能性のあるデータが大量に蓄積されていると推察されます。こうしたデータを他社と協調して積極的に利用することで、企業の競争力の新たな源泉とすることが期待されています。
しかし、これまでは企業間で共有したデータが広範囲に不正に拡散することや、不正に競合を利することを危惧し、社外へのデータ提供を躊躇しているケースや、提供していても強い不安を拭えないケースが存在していたと考えられます。
こうしたデータを安心して提供・利活用をできる環境の整備のため、今般の不正競争防止法の改正において、このようなデータのうち、相手先を限定してID/パスワードなどの電磁的な管理の元で提供される「限定提供データ」を不正行為から保護する仕組みが導入されました。今回の同法改正が施行されると、これらのデータについても、一定要件を充たせば法的保護が受けられるようになり、データの利活用の進展が期待されます。
そこで、第8回セミナーでは、今回の不正競争防止法改正の狙いや概要、企業として取るべき望ましい実務対応等について、講演を通じて解説します。その上で、異なる立場のパネリストによるディスカッションを通じ、法改正への期待や社会に及ぼすインパクトを明らかにします
皆様のご来場を心よりお待ちしております。
敬具
記
【日時】 2018年7月25日
【会場】 東京工業大学キャンパス・イノベーションセンター 2階多目的室2 (204・205)※
※過去に数度実施している1階国際会議室ではなく、同建物内の2階の多目的室での開催となります
14:00~16:00
〒108-0023 東京都港区芝浦3-3-6
※アクセス詳細についてはこちらからもご確認いただけます
【定員】 70名
【参加費】無料
【プログラム】
1.招待講演
14:00~14:30
「不正競争防止法改正のポイント(仮称)」
経済産業省経済産業政策局知的財産政策室 室長補佐 水野紀子様
2.講演
14:30~15:00
「不正競争防止法・特許法等の改正に伴う企業の対応について」
ベーカー&マッケンジー法律事務所 パートナー 松本 慶 弁護士
3.パネルディスカッション
<司会>
・東京工業大学教授、営業秘密保護推進研究会 会長 橋本 正洋
15:00~16:00
<パネリスト>
・株式会社日立製作所 サービス営業推進本部ビジネスプロデュース企画部 主管 稲葉慶一郎氏
・三菱UFJキャピタル株式会社 投資第一本部投資第一部 副部長 高橋賢次氏
・ベーカー&マッケンジー法律事務所 パートナー 松本慶弁護士
・株式会社グローバル・パートナーズ・テクノロジー 代表取締役社長 坂本俊輔
以上
<パネリスト等紹介>
稲葉 慶一郎(いなば・けいいちろう)
株式会社日立製作所 システム&サービスビジネス統括本部 営業統括本部 サービス営業推進本部 ビジネスプロデュース企画部 主管、
兼 研究開発本部 技術戦略室 オープンイノベーション推進室 室員
仲卸を経た後大学入学。日立製作所入社。金融系の業務コンサル・SE・PMを経て、米国シリコンバレーとNYに駐在し、マーケティング及び現地立上げとその支援を行う。帰国後、新規制度設計・新事業化を担当。 (例示:DWH/CRM、SGML/XML、TCO/SLA、電子債権、商物流ファイナンス、住宅履歴書、法人マイナンバー等)また、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)活動、日立との官民ファンドとファンド会社設立・運営を行う(含;ベンチャー企業の取締役)。並行して東工大MOT修士取得。経産省、総務省、日銀等関連各研究会の委員を務める。現在、主に、新事業創生と支援、その活動基盤構築に従事。
高橋 賢次(たかはし・けんじ)
三菱UFJキャピタル株式会社 投資第一本部投資第一部 副部長
1993年静岡銀行入社。以後、2000年シティバンクNA、2001年日立製作所、2015年三菱UFJキャピタル入社。現在、ベンチャーキャピタリストとして素材・環境エネルギー・製造業高度化(Industrie4.0)を主領域にテクノロジー分野を担当。ベンチャー企業へのインキュベーションと共に大企業の新規事業部門とのアライアンス構築支援に従事。2007年東京工業大学大学院イノベーションマネジメント研究科修了(MOT)。MBA。
松本 慶(まつもと・けい)
ベーカー&マッケンジー法律事務所 パートナー
営業秘密保護推進研究会 事務局委員
特許権、営業秘密その他知的財産権全般に関わる案件に豊富な経験を有する。営業秘密に係る使用差止、損害賠償請求に関しても、(日本の)裁判所における訴訟活動の豊富な経験を有する。特許や営業秘密(技術情報、ノウハウ等)に係るライセンス契約その他紛争案件以外の案件も数多く手掛けており、多くが米国等諸外国との間でのクロスボーダー案件である。また、技術情報のほか、個人情報も含め企業の情報管理に関する諸案件にも積極的に取り組んでいる。
坂本 俊輔(さかもと・しゅんすけ)
株式会社グローバル・パートナーズ・テクノロジー 代表取締役社長
営業秘密保護推進研究会 事務局委員
2002年NTTコムウェア入社。ベンチャーITコンサルティング会社の取締役を経て、2010年現職に就任。以降、一貫してユーザ企業におけるIT投資、IT調達等のコンサルティング事業やCIO支援事業に従事し、ユーザ企業主導でのIT利活用推進の重要性を啓発している。2016年の営業秘密保護推進研究会の設立以降、事務局委員として本団体の運営に従事。また、2017年より、政府CIO補佐官として、政府におけるデジタル・ガバメント政策やデータ活用政策の推進にも貢献している。
橋本 正洋(はしもと・まさひろ)
東京工業大学 技術経営専門職学位課程 / イノベーション科学系 イノベーション科学コース 教授
営業秘密保護推進研究会 会長
1980年東京工業大学工学部卒業、1982年同大学院修了。2008年東京大学大学院工学系研究科後期博士課程修了、博士(工学)。1982年通商産業省(現経済産業省)入省、1997年大学等連携推進室長にてTLO法制定、2002年大学連携推進課長にて大学発ベンチャー千社計画、MOT一万人計画の推進などを経て2006年NEDO企画調整部長、2009年特許庁審査業務部長。2012年早稲田大学理工学術院教授、2014年経済産業省退官。2014年現職に公募採用。
専門はイノベーション政策、知財戦略、技術経営。