我が国の企業業績が沈滞し、リストラの動きが顕在化する時にこそ、我が国の技術情報や技術者が海外に流出する傾向が強まります。

シャープの買収、東芝の不正会計事件と事業売却などは、これに暗い陰を落としていると言えるかも知れません。このようなご時勢だからこそ、企業はリスクの高まりに備えておく必要があります。

 

そこで、第2回オープンセミナーでは、この問題に焦点を当てて、その対策を紐解いていきます。

 

まず、基調講演は、経済産業省経済産業局知的財産政策室の諸永室長によるご講演です。このご講演では、営業秘密の海外流出に対抗するための、経済産業省の以下の取組みについて解説していただきます。

 

 ①法制度としての、海外流出に対する保護範囲の拡大と、抑止力の強化

 ②「人を通じた流出に備えるためのベストプラクティス」等を、「秘密情報の保護ハンドブック」によってどのようにカバーしたか。

 ③営業秘密が法的に保護される要件をどのように見直したのか。営業秘密管理指針と上記ハンドブックの果たす役割の違い。

 

2つめの講演は、日本経済新聞社編集委員の渋谷様のご講演です。

このご講演では、渋谷様が綿密な取材を通じて知り得た産業スパイの実態に迫っていただきます。「なぜ技術者は裏切るのか」「どのようにスカウトされるのか」「どのような秘密が狙われるのか」「なぜ摘発できたのか」「どうして訴訟に勝てたのか」等が紐解かれる筈です。

さらに、日本企業を産業スパイから守るための処方箋についてもご解説いただく予定です。

 

最後の講演は、文部科学省科学技術・学術政策研究所 主任研究官の藤原様のご講演です。藤原様は、国内外の膨大な特許申請データを収集してビッグデータ分析を実施されました。その結果から、以下のような大変興味深い疑問に、定量的な証拠に基づいた回答を導出されました。

 

 ①どのようなレベルの技術者が、どの国・地域に流出したのか

 ②どのようなタイミングで流出したのか

 ③流出後に、各国でどのような貢献をしているのか

 ④中国・韓国・アジアの国々の間で、どのような事情の違いがあるのか

 ⑤これらの国々の新興企業は、どのような人材戦略を持って、我が国の技術者をスカウトしているのか

 

ご講演では、ビッグデータ分析手法や、その分析結果、さらに結果に基づく上記の疑問への回答についてご解説いただく予定です。

第二回オープンセミナー

「技術情報と技術者の海外流出に備える」ご講演内容